メニュー

子宮頸がん(ヒトパピローマウィルス感染症)

病気について

 ヒトパピローマウィルス(HPV)は感染した人の一部が子宮頸がんを発症します。子宮頸がんの原因の50~70%はHPVが原因とされています。国内では年間約10,000人が発症し、約2,800人が亡くなっています(図1)。ワクチンを受けても免疫が不十分な場合、ワクチンに含まれていない型による子宮頸がんの可能性、その他の原因での発症も有り得ます。ワクチン接種だけではなく、子宮がんの定期検診を合わせて行えば、不幸な事態を避けることができます。

 

ワクチン

 2013年の定期接種開始後、ワクチンとの関係を否定できない副反応の報告があり、とりあえず因果関係が解明されるまで、厚生労働省はHPVワクチンを定期接種に残したまま、積極的接種勧奨(接種券を配布すること)を一時差し控えとしました。その後、副反応に関する複数の大規模研究が国内外で行われました。その結果、接種者と非接種者との比較で、副反応といわれた症状の発生率に差がないということ、接種していない人にも一定の割合で接種の副反応といわれた症状が発生していることなどがわかりました。現在では副反応といわれた症状は、ワクチン接種とは因果関係がないと考えられています。ワクチン先進国ではワクチン接種と子宮がん検診の普及で罹患率は低下してきています。日本とアメリカの推移を示します(資料1)。その一方で日本の罹患率・死亡率は増え続けています(資料2)。日本小児科学会や日本産婦人科学会をはじめ多くの関連医学会は連名で、政府にワクチン接種の積極的勧奨再開(対象者への接種券の配布)を要望しています。またWHO(世界保健機構)も日本政府に対し、ワクチン接種への適切な対処をするよう、複数回にわたり勧告を出しています。現在もHPVワクチンは定期接種のままですから、接種希望者は申し出れば無料接種券を手に入れることができます。心配や詳しい説明のご要望があれば、いつでもご相談に応じますので、是非接種を受けられることをお勧めします。現在ワクチンは2種類の製品があり、本人か保護者にどちらかを選んでいただくことになります。お問い合わせください。

 

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME